ECサイトの立ち上げに必要なこと|成功への手順も紹介

ECサイトの立ち上げに必要なこと|成功への手順も紹介

インターネットの普及に伴い、ECサイトを通じた商品の販売に注目が集まっています。しかし初めてEC事業へ参入する場合、何から手を付ければよいのか分からない担当者も少なくありません。プロジェクトには多くの関係者が関わるため、役割分担を明確にすることが求められます。

本記事では、ECサイトの立ち上げに必要なことや具体的な手順、事業計画の立て方について解説します。

ECサイトの立ち上げに必要なこと

ECサイトの立ち上げに必要なこと

EC事業を始めるにあたって、最初に決めておくべき方針や計画が存在します。土台となる部分をしっかりと固めることが、その後のスムーズな進行を支える基盤となります。

モール出店と自社ECの選択

最初に直面するのが、ECモールに出店するか自社ECサイトを構築するかの選択です。ECモールは集客力があり手軽な反面、販売手数料がかかり顧客データを自社の施策に活用しにくい制約があります。

また、ブランドの世界観を表現しにくい側面も持っています。 一方の自社ECサイトは、施策の自由度が高く、顧客データを蓄積して活用できる点が強みです。

立ち上げ初期は認知を獲得するための投資が必要ですが、中長期的に事業を成長させるためには不可欠といえます。モール出店と並行して自社ECを育てる戦略も現実的な選択肢となります。

事業計画と役割分担の決定

目標を達成するためには、事業内容や指標をまとめたEC事業計画の作成が欠かせません。特に重要なのは損益計算書であり、売上総利益や営業利益などを記載します。さらに、売上高や平均客単価などの数値目標に加え、配送費用などのコストも含める必要があります。

ターゲットとなる顧客のニーズをどう満たすかを明確にすることがポイントです。 また、プロジェクト開始前のミーティングにおいて、役割分担を明確にすることも大切になります。

カートベンダーや制作会社など多数の関係者が関わるため、誰がどの業務を担当するかを決めないと対応漏れが発生しやすくなるでしょう。

ECサイトの立ち上げに向けた手順

ECサイトの立ち上げに向けた手順

方針や計画が固まった後は、実際にサイトを作り上げる作業に移ります。ここでは、商品の選定からサイトのオープンまでの流れを解説します。

商品の選定とシステム構築

まずは、販売する商品を決めます。リサーチをして選定や仕入れを行うほか、オリジナルの商品を開発することも可能です。商品が決まったら、競合をリサーチして集客やブランディングの方法を検討していきます。

 続いて、カートベンダーを選定してサイトを構築します。コンセプトを固め、決済代行や物流などの各種サービスとの契約に進みます。機能要件を決める際は、将来的に何をしたいかを見据えて絞り込むことが大切です。

業務フローの明文化とテスト

EC運営には、商品情報の登録や受注管理など、さまざまな業務が発生します。特に受注管理は複数のサービスをまたぐ複雑なフローになりやすいため、誰が、いつ、何をするのかをあらかじめ文書化しておくことが欠かせません。

業務フロー図を作成しておくことで、対応漏れの防止にもつながります。コーディングが完了したら商品を登録し、テスト注文を実施して、データ処理や物流連携に問題がないかを確認します。

また、広告配信に必要なタグの設置が漏れると、公開が遅れるケースもあります。そのため、事前に担当者を決めておくことが重要です。

EC事業の運営業務と必要な期間と費用

EC事業の運営業務と必要な期間と費用

サイトがオープンした後は、日々の運営業務が始まります。

サイト運営の全体像

サイトの運用業務は多岐にわたります。コンテンツ制作では、トップ画像や特集ページなどを制作し、継続的に更新します。プロモーションでは、広告やSNSを活用して情報を発信するほか、商品を入荷した際には、商品情報をサイトへ登録します。

受注処理や出荷管理では、システムを利用して注文内容や入金状況などを確認します。物流管理では、商品のピッキングから検品、梱包、在庫管理まで、一連の作業を行います。

お客様からの問い合わせへの対応も、サイト運用における業務の一つです。運用開始後は、アクセス数などの数値を継続的に確認し、その結果をもとにサイトの改善を重ねながら、売上の向上を目指します。

期間や費用の目安

サイトの構築にかかる期間は、選択する方法によって大きく異なります。中規模のシステムを利用してカスタマイズを行う場合、選定に1〜2ヵ月、制作や初期設定に3〜4ヵ月かかり、合計で4〜6ヵ月を見込むのが現実的です。

費用に関しても、初期費用やデザイン費用、マーケティングツール、決済システムなどにコストがかかります。ランニングコストとしては、月額費や配送費、人件費などが必要です。中規模の構築では200〜500万円程度が目安となりますが、初期費用だけを抑えようとするとリニューアルが必要になる場合があるため、事業フェーズを見据えた投資判断が求められます。

ECサイトの立ち上げで気をつけたいこと

ECサイトの立ち上げで気をつけたいこと

事業を始める際には、担当者が陥りやすい問題や業界全体が抱える課題を理解しておくことが重要です。あらかじめ対策を立てることで、スムーズな運営が可能になります。

担当者が注意すべきポイント

プロジェクトを進める中で、サイトをオープンすること自体が目的になってしまうことがあります。しかし、公開した瞬間から集客競争が始まるため、オープン後の施策計画がないと売上に繋がりません。初期の集客施策や情報発信のスケジュールをあらかじめ組んでおくことが推奨されます。

また、広告予算の指標を混同してしまう失敗もよく見られます。認知を獲得するための広告と、購入に繋げるための広告では求めるべき指標が異なるため、予算を分けて計画することが長期的な成長の土台となります。

さらに、公開前に分析ツールの設定が漏れていると初期のデータを記録できなくなります。テスト注文の確認項目に分析タグの動作確認を含めることが大切です。

コスト面と物流面の課題

EC業界では、消費者の購買行動の変化に迅速に対応することが、販促面での課題となっています。加えて、運営コストや物流コストの高騰も大きな課題です。プラットフォームの維持費や人件費を抑えるには、業務に合ったシステムを選定し、人材を育成していく必要があります。

物流コストを抑えるには、商品のサイズや特性に合わせたパッケージの採用や、適切な在庫管理が重要です。また、配送需要が増加する一方で、倉庫や人材が不足していることも物流面の課題となっています。消費者のニーズに対応するには、発送から配送までの工程を見直し、物流加工の効率化や省人化を進めることが重要です。

まとめ

ECサイトの立ち上げに必要なこと

EC事業への参入には、事前に事業計画を立て、関係者の役割を明確にしておくことが重要です。多くの関係者が関わるため、キックオフの段階で業務フローを整理し、対応漏れが起こらないようにしておく必要があります。

また、ECサイトの立ち上げに必要な準備や具体的な手順を確認するとともに、オープン後の集客計画や分析環境の整備も進めておくことが大切です。業務上の課題に対しては、必要なサポート体制や設備を整え、効率的に運営できる環境をつくっていきます。