ネットショッピングの正しい返品の仕方とは?注意点やトラブル時の対処法も解説

ネットショッピングの正しい返品の仕方とは?注意点やトラブル時の対処法も解説

自宅にいながら手軽に商品を買い求められる環境は便利である反面、手元に届いた実物を見てサイズやイメージの違いに直面する場面も少なくありません。

いざというときに慌てないためには、手続きの可否を見極める知識や実際の流れを把握しておくことが求められます。

本記事では、ネットショッピングの返品の仕方から相談窓口までを詳しく解説します。

ネットショッピングにおける返品の可否

ネットショッピングにおける返品の可否

ネットショッピングで購入した品物を送り返せるかどうかは、不備の有無や店舗側が定めた独自ルールによって判断が分かれます。手続きをスムーズに進めるためにも、まずは対象となる条件を把握しておくことが大切です。

返品が受け付けられるケース

届いた商品が破損していた場合や、注文内容と異なる商品が届いた場合は、販売側に原因があるため、対応してもらえることが一般的です。

一方で、商品に不具合がない自己都合による返品でも、販売元の返品条件を満たしていれば受け付けてもらえる場合があります。

靴のようにサイズ選びが難しい商品は、購入前に返品条件を確認しておくと安心です。また、衣類やアクセサリーは、タグを外さず室内で試着した状態であれば、返品対象となる場合があります。

返品対象外となるケース

食品や飲料、コスメ類は、衛生面などの理由から返品対象外とされることが少なくありません。衣類や靴も、一度着用して外出したものや、タグを切り離した商品は、返品を受け付けてもらえない傾向があります。

また、家電製品は、初期不良を除き、一度通電すると「使用済み」と判断され、返品できなくなる場合があります。

健康食品やサプリメントの無料サンプルや低価格のお試し商品は、受け取り後に自動で定期購入へ移行する仕組みになっていることがあります。そのため、期日までに解約手続きを行わないと、代金の支払いが必要になる場合があります。

ネットショップの法律と規約について

ネットショップの法律と規約について

ネットショッピングは他の購入手段と比べて独自の注意事項が存在します。知らずに注文を確定させて後々のトラブルを招かないよう、基礎的な決まり事を理解しておくことが大切です。

クーリングオフ制度の適用外

特定商取引法には、契約後であっても一定期間内であれば、無条件で契約を撤回または解除できる「クーリング・オフ」制度が定められています。対象となる期間は、訪問販売が8日間、連鎖販売取引が20日間です。

一方、ネットショッピングは「通信販売」に分類されるため、この制度は適用されません。写真と実物の印象が異なるという理由だけでは、無条件で契約を解除することはできません。

返品を希望する場合は、利用した通販サイトや販売事業者が定める返品条件や特約に従って手続きを進める必要があります。

送料負担の基準と期日の確認

サイトごとに返品に関する特約が設けられている場合は、画面下部などに記載されたルールや期限を事前に確認しておくことが大切です。「初期不良以外は返品不可」といった記載があるときは、スクリーンショットなどで内容を保存しておくと、後から確認しやすくなります。

反対に、返品に関する特約がない場合は、商品を受け取った日を含めて8日以内であれば、購入者が送料を負担することで返品できるとされています。

なお、送料の負担区分は返品理由によって異なります。店舗側に責任がある場合は店舗負担(着払い)、購入者の自己都合による返品では購入者負担(元払い・発払い)となるのが一般的です。

ネットショッピングでの返品の仕方は?

ネットショッピングでの返品の仕方は?

商品が返品できる場合、各サイトによって定められた手順があります。失敗した場合でも手間がかかるなどの理由で返品をしていないというアンケート結果もありますが、手順を知っていればスムーズに進められます。

ここからは、ネットショッピングにおける返品の仕方について詳しく解説します。

サイトや購入先へ連絡を入れる

返品手続きを始める際は、まず購入元へ連絡し、返品を希望する理由を具体的に伝えることが必要です。

例えば、厚手の靴下と合わせることを想定して大きめのサイズを選んだものの、実際に履くとつま先に余裕がありすぎたというケースがあります。このような購入者側の都合による返品でも、サイト内の「注文に関する問い合わせ」などの窓口から手続きを進め、理由や連絡先を入力して送信します。

その後、店舗側から「商品の汚損や加工がないこと」「送料は購入者が負担すること」といった条件が示された場合は、内容を確認したうえで対応を進めましょう。大手通販サイトでは、注文履歴から手続きできる専用の返品フローが用意されている場合もあります。

梱包材を用意して返送手続きを行う

返品条件を満たしていることを確認したら、次は商品の梱包を行います。店舗から案内がある場合は、その内容に従い、届いた時に近い状態へ戻すことが大切です。

緩衝材や包装用の紙なども可能な範囲で元に戻し、商品が入っていた箱を使用します。その際、箱へ直接送り状を貼るのではなく、不要な紙袋や梱包用の紙などで外側を包んでから発送すると、箱の傷や汚れを防げます。

輸送中に外箱が損傷すると、店舗側で受け取りを断られる可能性もあります。梱包が済んだ後は配送手続きを進め、指定方法がない場合は、配送アプリなどで送り状を作成したり、集荷を依頼したりすることも可能です。

クレジットカードなどの返金を確認する

発送後は、返金処理が適切に行われたかを確認して、返品手続きが完了します。返金方法は支払い手段によって異なり、銀行口座への振り込みや、振込依頼書の送付停止など、それぞれ対応が分かれます。

クレジットカード決済の場合は、店舗側からカード会社へ返金処理が行われた段階で手続きが開始します。ただし、店舗側で商品の状態を確認する期間が設けられることもあるため、実際に利用者へ返金が反映されるまでには時間差が発生する点に注意が必要です。

ネットショップでトラブル発生時に利用できる相談窓口

ネットショップでトラブル発生時に利用できる相談窓口

正当な理由があり自身に非がないにもかかわらず対応してもらえない場合は、一人で抱え込まずに外部機関へ相談することが解決への糸口となります。状況に応じて使い分けられる窓口を紹介します。

消費者センターや各種機関への相談

身近な相談先としては、「国民生活センター」があります。局番なしの「188」に電話をかけることで、近くの消費生活相談窓口を案内してもらえます。

通信販売に関するトラブルであれば、「JADMA(通販110番)」へ相談する方法もあります。ただし、詐欺サイトに関する事案は対象外です。

詐欺の可能性がある場合は、早めに最寄りの警察署へ相談することが望まれます。さらに、問題が複雑になり解決が難しい状況では、弁護士への相談を検討する必要もあります。

運営会社への情報開示請求

ショッピングモール型の通販サイトなどでは、出店している店舗の信頼性を十分に確認できないケースもあります。購入者に落ち度がないにもかかわらず、店舗と連絡が取れなくなる事態に備え、2022年5月には「取引デジタルプラットフォーム消費者保護法」が施行されました。

この法律により、一定の条件を満たす場合、購入者はプラットフォーム運営会社に対して、出店店舗の電話番号やメールアドレスなどの情報開示を請求できる仕組みが整えられています。

悪質な事業者とのトラブルが発生した際に備えて、利用できる制度の一つとして覚えておくとよいでしょう。

まとめ

ネットショッピングの正しい返品の仕方

ネットショッピングは手軽に利用できる一方で、通信販売の性質上、クーリング・オフが適用されないなど、独自のルールがあります。安心して買い物をするには、購入前に利用規約を確認し、返品の対象となる条件や手続きの期限を把握しておくことが大切です。

商品を返送する際は、「購入した商品を店舗へ戻す」という意識を持ち、品物や外箱を傷つけないよう丁寧に取り扱う必要があります。こうした配慮が、返品時の行き違いやトラブルを防ぐことにつながります。

万が一、予想していなかった問題が発生した場合は、国民生活センターなどの相談窓口を活用し、状況に応じた解決方法を検討しましょう。