関東焼きで人気！船橋の老舗和菓子屋「廣瀬直船堂」の通販サイト

船橋といえば、東京湾沿いの産業エリアと駅前の商業地、丘陵地のベッドタウンが思い浮かびますが、江戸時代は交通の要衝として、内陸部は佐倉・成田、海沿いは千葉に向かう分かれ道の宿場町として賑わっていました。

廣瀬直船堂はその旧街道に面しており、江戸時代初期の創業から300年続く和菓子の老舗です。伝統の味を手軽に、通販で購入することができるようになりました。

江戸の昔の船橋に思いをはせる

江戸時代の房総は幕府直轄の牧場が丘陵地に広がり、佐倉や成田、東金などに江戸から重要な街道が通じていました。いまの千葉県船橋市は、ちょうど内陸に向かう道と、海沿いに千葉へ向かう道の分岐点にあたり、宿場として賑わっていました。

廣瀬直船堂はその旧街道（本町通り）に面して建っており、江戸時代初期創業の業歴300年、11代続く歴史を誇る和菓子の老舗です。

廣瀬直船堂のお店から東京方面を背にして東へ少し進むと小高いところに船橋大神宮があり、そのふもとで昔の街道が内陸行きと海沿いの二手に分かれます。かつて東京湾を行く船からよく見えた船橋大神宮には、明治13年に建築された灯明台があり、珍しい民間設置の灯台としての役割も担っていました。

今は年に一度「灯明台祭り」のときに点灯するだけとなっていますが、まさに船橋のシンボルとして市民に長年親しまれています。その歴史ある灯明台と並んで、廣瀬直船堂の店舗建物が、平成28年に船橋市の景観重要建造物に指定されたのです。

老舗の伝統を一途に守って現店舗で営業

景観重要建造物となった廣瀬直船堂の店舗は、大正7年建造の木造2階建切妻造瓦葺で、軒を張り出した出桁造となっています。

船橋市の旧街道（本町通り）沿いの家屋群は、昭和30年代後半から耐火中高層建築物化が進められましたが、廣瀬直船堂では建て替えを見送って従来の店舗で営業してきました。それが江戸時代からの宿場町船橋の面影を今なお残す建造物として逆に価値が高まって、多くの人が訪れています。

オーナーは「戦争中に自動車からお菓子の原材料まで資材を供出し、いったんゼロからの再建となって建替えをする余裕がなかったが、結果的に景観重要建造物指定を受けて、このお店を守っていけることになった。景観重要建造物指定の宣伝効果もあってお客様の層が広がった」と喜んでいます。

伝統をベースに通販サイトを開設して新たな挑戦へ

新型コロナウイルスの感染拡大で全国で商店街の人通りが減り、飲食店などは大きな打撃を受けています。廣瀬直船堂は飲食店ほどの影響は免れたものの、和菓子などの販売環境は厳しく、新たな一手が求められていました。

お店では饅頭などの和菓子を幅広く扱っていますが、街道沿いのお店らしく、日持ちのするお煎餅も大人気の商品となっています。そこで新たに通販サイトを開設して、人気の関東焼（関東の味）を中心に全国的なマーケットに打って出ることにしました。

関東焼はうるち米を搗いた生地を焼き上げた薄焼きの醤油煎餅で、お米のツブツブ感が残っていてパリッとした歯ごたえがあり、関東の味を標榜するだけあって少し辛口の味付けになっています。廣瀬直船堂のサイトでは、自宅用のお買い得箱から贈答用まで各種の詰め合わせを用意して、幅広いニーズに対応しています。

サイトではちょっと変わった食べ方の紹介もあり、カレーチャーハンに細かくした関東焼を振りかけるレシピなどもアップされています。このホームページの関東焼の写真がとても綺麗で、センスの良い紺色のお皿に乗っていますので、ぜひチェックしてみてください。

関東焼きの通販なら船橋の老舗和菓子屋「廣瀬直船堂」へ

各種の企画商品も開発中

廣瀬直船堂では関東焼のほかにも、季節の和菓子セットとしてお月見用のセットをネット販売したりしています。

日本人の生活イベントに密着した和菓子屋さんらしく、季節や暦の変化を捉えた商品も紹介しています。寒いときにはカットしたお餅も売っています。今日はなにが置いてあるか、ぜひ楽しみにしてサイトを訪れて確かめてください。

お店の歴史と建物にちなんだお煎餅と手拭いのセット商品も用意してあり、贈答用などに一工夫した商品として面白いと思います。これは船橋の廣瀬直船堂店舗のお向かいにある森田呉服店とのコラボ商品で、日本製のしっかりとした生地の手拭いと、看板商品の関東焼をセットにしたものです。

海に面した船橋では海苔が昔からの名産品です。その海苔の色を染め抜いた手拭いは深い緑色がとても落ち着いた雰囲気で、「のり」と白地で書かれています。

昭和34年当時の本町通りを描いた絵地図を染めた手拭いのセットもあり、こちらは歴史好きの人が街歩きの案内として使ってみれば、とても興味が湧くこと間違いなしです。高度経済成長の始まり頃は、この本町通りは千葉県下でも代表的な商店街と言われ、多くの人で賑わいました。そういった時代への郷愁がいままた注目を浴びるようになっています。